Portraits of Roses

横浜イングリッシュガーデン(YEG)のバラを中心に様々なバラを紹介します

メアリー・クイーン・オブ・スコット Mary Queen of Scots

春、いち早く咲く

 

ハイブリッド・スピノシッシマ系(スコッチ・ローズ)の品種の一つ。
スピノシッシマというのは「トゲが多い」というラテン語、このブログで以前取り上げた、「レッドネリー」もハイブリッド・スピノシッシマ系。

 

メアリー・クイーン・オブ・スコット Mary Queen of Scots

起源不明の古い品種のバラです。
濃淡ムラになるピンクがニュアンスがあっていいですね。可憐で味わい深い。
撮影したのは、今年の4月下旬。もう咲き終わった花も結構あったので、かなり早くから咲くバラです。

8月のあたま、ローズヒップが色付いてきていました。

 

YEGのスーパーバイザーである河合伸志氏が、雑誌『趣味の園芸』5月号に寄せられた記事に、「・・・宿根草好きの人たちはもれなく「バラ嫌い」だ」とありました。

そういう人たちにとって、「ケバケバしい」バラの園芸種は、野趣ある宿根草のなかで浮いてしまい、景観を乱すと思われている。
でも、そんなバラばかりじゃないと、河合氏が "こよなく愛する" スコッチローズを推しておられます。

「・・・スコッチ・ローズは、細く繊細なステムに、軽やかな枝ぶりと細やかな葉をもち、そこに可憐な花を咲かせる。パッと見ではキンロバイにも見えると思う。こんな魅力的なバラなのだが、バラ好きの人たちからは見向きもされない。せめて宿根草好きの人たちに認めてもらえないものだろうか・・・」

 

河合氏は、ご自身が植物マニアとおっしゃっておられるように、得意なバラ以外の植物にも愛を注いでおられるのですよね。
それは、YEGを歩いているとヒシヒシと感じられます。
私の植物好きも雑草から始まったので、植物全般に広く愛を注いでいるつもりなんですが、将来的に作ろうとしている我が庭にバラをお迎えするか・・・というと、まだ気持ちが定まらない。
でも、もしお迎えするなら、やっぱり一重のこうした素朴なバラを選ぶような気がします。