このところ飲み物シリーズになってますが、今回は「ホット・チョコレート」。
横浜イングリッシュガーデン（YEG）の入口を入って、左手のローズ＆グラスガーデンの塀に配されています。
ホット・チョコレート Hot Chocolate
ニュージーランド 1986年
Nola M. Simpson 作出
温かみのある色合いが板塀とマッチして、すてきです。
作出者はニュージーランドのノラ・シンプソンさん。
女性の育種家は珍しいと思い、調べてみたところ、アマチュア・ブリーダーでした。
本業は、マッセー大学（ニュージーランドで最大の学生数を有する）でコンピューターサイエンスの講師（1965-1991）をされていました。
1930年5月8日カータートン生まれ。
アマチュア・ブリーダーのジョン・シンプソン氏と結婚し、1970年代にバラの育種を始め、1977年に夫が亡くなった後、その仕事を引き継いだそうです。
2011年にノラさんも亡くなりますが、甥のジョン・フォード氏がノラさんの仕事を引き継ぎ、育種家になっています。
ところで、飲み物のホット・チョコレートはココアのようなものだという認識でしたが、違いをよく知らなかったので、調べてみました。
ココアは、カカオ豆から作られるココアパウダーダーを使用します。
ココアパウダーとは、カカオ豆からココアバターと呼ばれる油分を抽出して取り除いて粉末にしたもの。
いわゆる純ココアと呼ばれるのがこのココアパウダーそのもので、これに砂糖や脱脂粉乳などを加え、調合したのが調整ココアと呼ばれているのだそうです。
ちなみにココアバターだけで作られるのがホワイトチョコレート。
一方、ホット・チョコレートはチョコレートを溶かして使うのですが、チョコレートはカカオ豆からココアバターを取り除かずに作ります。
なので、ホットチョコレートはココアバターの油分により、ココアよりも濃厚な味わいになるということです。
昔々、長屋のような賃貸アパートに住んでいたことがあります。
大家さんの敷地内に建っているアパートの一階の部屋を借りていました。
ポーチと濡れ縁があって、ポーチには植木鉢を一列に並べられるくらいの幅があり、ポーチに沿って土の部分は、30センチ幅、2.5メートルくらいの長さで、細長い花壇として使えました。
花壇といっても、ポーチに沿って、横一列に、一株ずつ花苗を植えられる程度でしたが、ビオラ、パンジー、スィートアリッサム、ノースポール、カレンデュラ、ポーチュラカなど丈が低めの花を植えて、楽しんでいました。
大家さんは江戸っ子で、奥さんを亡くされて、お子さんたちと住んでいました。
とてもいい人なんだけれど、ちょっとおせっかいがすぎるところがありました。
植物好きなのですが、私の趣味と全然合わないのが問題。
さらに、個性的すぎるオーナメント？を庭のあちこちに飾っていて・・・自分が釣った魚の骨と貝を並べたコーナーとか、カニ型のバランを木の幹のめくれた皮に刺して飾ったり、どこかから持ってきた酒樽の上に珍しい（のだと思う）地ビールの缶を並べたり・・・
私が配色などを考えて、ポーチに置いている鉢の間に、趣味じゃない植物の鉢をいつの間にか追加されたことも数度。（もらった観音竹は、今は実家に ^^;）
ある時は、何を植えようかな〜と楽しみに考えつつ、忙しくて園芸店に行けず、しばらく何も植えずに土をセットしたまま置いておいた鉢に、大家さんが勝手に花苗を植えてしまっていたことがあって、びっくり！ 良かれと思ってしてくれたんだろうけれど、種を蒔いてある可能性だってあるのに。
そんな調子なので、正直、時々鬱陶しく感じてしまうこともありましたが、色々と気遣ってくれて、よく物をくれました。
大家さんが店子それぞれにお中元、お歳暮をくれるのです。
大家さんは一時期、喫茶店をやっていたこともあり、コーヒーが苦手な私には、純ココアの粉がたっぷり入った袋をくれました。
ココアは好きなので、嬉しいのですが、お湯を加えて練って、牛乳と撹拌しないと飲めないし、砂糖を入れないと美味しくない。
一手間かかるのと、甘い飲み物を毎日飲むのも抵抗があったりで、なかなか消費できず。
夏、冬にいただくほかに、時々イレギュラーな時にもくれるので、いつしか冷凍庫に使いきれないココアのストックができてしまいました。
最初は嬉しかったんだけれど、だんだんストレスになるというのか、贅沢な話なんですが。
近頃はココアが飲みたくなるとお手軽なスティックタイプのインスタントばかり。
アスパルテームの軽い甘みで、さらっとしているけれど、人工甘味料は体に良くないんだよな〜なんて思いながら飲みつつ、大家さんがくれた純ココアを思い出したりしています。
アパートから引っ越して、数年経った後に、大家さんと立て続けに電車の中とデパートで偶然会ったきりで、それから随分経ちましたが、お元気にされているかな？
