Portraits of Roses

横浜イングリッシュガーデン(YEG)のバラを中心に様々なバラを紹介します

カフェオレ Cafe Ole

左上:あずき 右上:リトルチョコ

前回、紅茶に関するバラを取り上げたので、今回はコーヒーにちなむバラ。
上の写真の下側に咲いている薄ピンクのバラ。

 

カフェオレ Cafe Ole

アメリカ 1990年
Ralph S. Moore 作出

こちらもまたおしゃれな色合いのバラ。
YEGの「ローズ&グラスガーデン」の一角に咲いているんですが、周囲に「あずき」「リトルチョコ」と食品関係の名前のバラが揃っています。

 

作出者のRalph S. Moore 氏(1907-2009)は、カリフォルニア生まれ。
高校生の頃に祖父母の庭で初めてバラと出会い、祖父に挿し木を習ったそうです。
小さなバラを好み、生涯にミニュチュアローズを中心に500種を越えるバラを発表し、「ミニチュアローズの父」として知られているのだそう。

Moor氏はご長寿で、102歳で老衰で亡くなれましたが、100歳のお誕生日には、英国王立バラ協会と米国バラ協会から賞を授与されたのだそうです。そのほかにも数多くの受賞歴があります。
2008年には自身が開設したセコイアナーセリーを閉じ、育種株と植物、80件のバラの特許をテキサスA&M大学の園芸科学部に寄付し、既存のバラ育種プログラムをミニチュアローズにまでに拡大する寄付も行ったそうです。

バラに生涯をかけ、さらに後進を育てるために私財を寄付するとは、見事な人生ですね。

 

ところで、私は紅茶党なので、コーヒーには詳しくなくて、「カフェオレ」はミルク入りコーヒーだけど、「カフェラテ」とは何が違うのかな?

疑問に思ったので調べてみました。
「カフェオレ」はフランス語の「café au lait」からきていて、ドリップコーヒーを使い、コーヒーとミルクの比率は1:1。

「カフェラテ」はイタリア語「caffé Latte」からきていて、コーヒーはエスプレッソを使用。エスプレッソとミルクの比率は1:4。
コーヒー豆の挽き具合や焙煎、抽出の違いなども色々あるそうで・・・

 

イタリアに何度か旅したことがあるのですが、イタリアはコーヒー文化の国。
最初に行ったのは30年前くらいでしたが、ほとんど紅茶が飲まれていませんでした。
レストランでも紅茶を置いているところは少なく、たまにあっても注文すると、一体いつのだろうというくらい、しなしなっとなったティーバッグで出てきたりします。それもなぜかフレーバーティだったり。

ペルージャのレストランでは、ティーバッグととんでもなく厚切りのレモンがカップの底に入っているのを持ってこられたんだけど、お湯が入ってないし、ポットもないし、ということがあって、給仕の人を呼んでお湯をくれるように言ったら、フロアマネジャーのような人がわざわざ謝りに来てくれたことがありました。

あと、アッシジだったかな? 立派な陶器のポットに入ってきたんだけど、そのポットがホコリっぽくて、紅茶がなんだか昆布茶みたいな妙な味だったりということもありました。
つまり、ほとんど紅茶をたのむ人がいないということなんでしょうね。

外国人も泊まるホテルには紅茶はあるけれど、せっかくコーヒー文化の国に来たんだからと、朝はカプチーノを注文することもありました。
カプチーノなら砂糖を投入して飲めば、おいしいと思える。
イタリアではカプチーノは朝に飲むものなので、あまり濃くないイメージだったのですが、比率は、エスプレッソ3にミルク7だそう。
カフェラテが1:4だから=2:8ということは、カフェラテの方がコーヒー分が少ないんですね?
逆だと思っていた。カプチーノは泡の層がまったりしてミルク分が多いような気がしていたけど、空気をはらんだ泡の層の分、ミルク量が少ないのか・・・まあ、比率はお店によっても違うらしいのですが。

 

ちなみに「カプチーノ」「カフェラテ」「エスプレッソ」というバラも存在します。

「カプチーノ」にはまだ出会えておらず、「カフェラテ」は一枚しか写真がないので、いずれ改めて紹介するとして、参考用に載せておきます。

カフェラテ それらしい色味ですね

次回は「エスプレッソ」をご紹介します。