バラにハマったのは、ここ2、3年のことで、春、秋とシーズンごとにバラ園を訪れてきましたが、いつも写真を撮るタイミングを外してしまうバラというのがあります。
早すぎてつぼみだったり、終わりかけだったり、気温が高すぎてぐったりしてるとか、写真が撮れない奥側で咲いているとか。
このバラも名前のようには、なかなか撮れずにいたバラです。
ユー アー ビューティフル You're Beautiful
イギリス 2007年
Gareth Flyer 作出
5月の頭に横浜イングリッシュガーデンで撮りました。
花の状態はいいのだけれど、奥の方で咲いていて、葉陰になってしまう。
扇で顔を隠したり、御簾ごしにちらりと・・・平安時代のお姫様みたいな雰囲気。
2度目に撮影した日は雨上がり。
水も滴る・・・ 確かに「あなたは美しい」
これなら、このバラからポートレートとして、及第点をもらえるかな?
昔もバラ園に行くことはあったけれど、全体としてきれい、いい香りと思うくらいで、個々のバラには特に思い入れもなく、さほど目がいっていませんでした。
ところが家からわりと行きやすいところにバラ園があるのを知って、バラというより他の植栽が目当てで通っていたところ、バラの名前のバリエーションに興味を持つようになって、まずバラの名前を確かめてから写真を撮るようになりました。
やがてより美しく見える角度を探しながら撮り始め、いつの間にか、バラにまるで人格があるかのように接するようになっていたのでした。
ただの写真じゃなくて、ポートレートを撮るという意識が芽生えてからは、気づけば心のうちでバラに声をかけてたんですよね。
「もうちょっと待って、風が止むまで・・・じっとして〜 はい、撮ります!」
「きれいに撮ってあげるからね〜 う〜ん、いいね〜、この角度もすてきだね〜」
一つ一つの花に個性があって、それぞれ違った美しさがある。
その美しさを写しとれるように、究極のポートレートを撮ってあげたい・・・
3度目は晴れた日に撮影
・・・なかなか難しい。究極の一枚、というわけにはいかず。
また次のシーズンに会いに行きます。