Portraits of Roses

横浜イングリッシュガーデン(YEG)のバラを中心に様々なバラを紹介します

ハトヤバラ Rosa Laevigata Rosea

この木、なんの木?

 

横浜イングリッシュガーデン(YEG)のローズ&シュラブガーデンエリアにある木。
一見、大きなピンクの花が枝垂れて咲く木に見えますが、木にバラが絡めてあります。

ハトヤバラ Rosa Laevigata Rosea

ナニワイバラの交配種、交雑種のハトヤバラ(鳩谷薔薇)。
埼玉県の鳩ヶ谷で栽培されていたので、ハトヤバラという名がつけられたと言われています。

 

元になったナニワイバラの花 ↓ (民家の生垣を撮影)

ナニワイバラ(浪速茨)
中国原産。日本へ渡来したのは江戸時代で、5代将軍綱吉・6代家宣の時代、宝永年間(1704-1711)で、大阪の植木屋によって広まったので、ナニワイバラと言われるようになったそうです。

生垣に一重の白い大ぶりの花が咲いていると、とても目立ちます。
ふあっふあっと蝶々がたくさん群がっているみたいな雰囲気。
モッコウバラと同じ頃に咲き、花期は短いです。5月頭頃までには花が散ってしまいます。
ちょっと見ないうちに生垣が緑になってしまうので、毎年、残念に思います。

 

バラが絡めてある木はマメ科のシダレエンジュ(枝垂槐)。

独特な枝ぶりが目を引きます。
昔、中国で見かけて何の木だろうとずっと思っていたのですが、大船フラワーセンターに植えてあるのを見て、名前を知りました。
中国では、出世につながる縁起の良い木とされています。

 

ハトヤバラには、濃色の種もあって、浜名湖ガーデンパークに植えられていました。
こちらは、ドイツのJ.C.Schmidt により1896年に作出されたものです。

浜名湖ガーデンパークのハトヤバラ


追記

一番最初につけた花盛りの写真を撮ってから、二週間後のシダレエンジュはもう葉っぱがこんなに茂っていました。

シダレエンジュ