エイミー・ヴァンダービルト Amy Vanderbilt
アメリカ 1956年
Eugene S. "Gene" Boerner 作出
このバラの名前のもととなった人物、エイミー・ヴァンダービルト(Amy Osborne Vanderbilt 1908-1974)は、アメリカの礼儀作法の専門家です。
1952年に出版した礼儀作法に関する本『エイミー・ヴァンダービルトのエチケット本完全版』(Amy Vanderbilt's Complete Book of Etiquette』)は、現在でも人気を保っています。
また料理本も出しており、1961年に出版した『エイミー・ヴァンダービルトの料理本完全版』(Amy Vanderbilt's Complete Cook Book』)は、イラストをブレイク前のアンディ・ウォーホルが、アンドリュー・ウォーホルの名前で描いています。
1954年から1960年まで、マナーに関するテレビ番組「It's Good Taste」の司会を務め、1960年から1962年には、やはりマナーに関するラジオ番組「The Right Thing to Do」の司会を務めました。
雑誌や新聞などのコラムの執筆もしていました。
また、米国国務省を含むいくつかの機関や組織のコンサルタントとしても働きました。
彼女は結婚を4回しています。
1974年の12月27日にニューヨークにあった自宅の2階の窓から転落して亡くなりました。
事故であったのか、自殺だったのか、不明です。
以上は主にWikiからの情報。
落ち着いたピンク色、艶のある葉っぱが美しい。つぼみの風情もすてきです。
ところで、「マナー講師」というと、確かに色々な場面で、ふさわしい振る舞い、作法を知りたいというときに、頼りたくなるし、適切なアドバイスをもらえれば、有り難い存在ではあるんだけれど、「ちょっぴりうさん臭い」感じがしてしまう時もあり・・・
アメリカのエチケット本、どんなことが書いてあるのか、Amazonで見てみました。
現在はさすがに1952年のオリジナルのままでは出版されていないようです。
エイミーのオリジナル本をもとに別の著者が現代のマナーも盛り込んで書いた『The Amy Vandrebilt Complete Book of Etiquette : 50th Anniversary Edition』というのがありました。
読者コメントがなかなか興味深い。
「It's a delightful book that even inclludes tips for Old Money kids.」
とありました。
「親からの世襲でお金持ちになった子供たちへのヒントまで載っている楽しい本だよ 〜」ということかな。
この方、五つ星評価をつけてますが、「社交的な場面のエチケットの中には、世界のトップ1%だけが参加できるものもある(笑)」として、目次を挙げていました。
「1.スタッフとのフォーマルな着席ディナー」「2.メイドとのカジュアルな着席ディナー」
メイドがいる家って・・・住み込みのメイドなの?😅
他には、その1%に当たる人のコメントなのか、「オリジナル版の方にあった、ヨーロッパでの伝統的なマナーについては削られている。オリジナル版が擦り切れそうなので、併用する」とか、「プライベートシェフをしている息子が買ったが、彼のビジネスに役立っている」とか。
1%の人たちのために仕事をする必要がある人にも有益なんですね。
Amazonの本の内容紹介には、ディナーへの招待の返答、パーティの主催、結婚式全般、上院議員に宛てての挨拶、ジムでの礼儀正しい振る舞い方、外国のビジネス関係者に贈り物を買う場合などにも役立つようになっているとありました。
オリジナル版の方の書評だったと思いますが、内容にふれているのがあって、「花嫁の父親と花嫁の母親が離婚し、その後父親が再婚していた場合、父親はどの席に座るべきか?」とか、「男性が女性より先に部屋に入るのは、部屋が暗い時だけ。」「階段では、女性の後ろを歩く、なぜなら女性が転んだ時に衝撃をやわらげるため」とか・・・
なるほどね〜、これはハイソなアメリカ人の生態やアメリカ社会を知るのにもちょっと役立ちそうです。
一生に一度も使わないマナーが大半だったとしても、翻訳本があれば結構面白く読めるかもしれません。