Portraits of Roses

横浜イングリッシュガーデン(YEG)のバラを中心に様々なバラを紹介します

ザ・フェアリー The Fairy 〜北海道・銀河庭園〈ローズガーデン〉

妖精たちは何処へ?

 

北海道ガーデンツアーで、恵庭市の銀河庭園に立ち寄りました。
こちらは、初めての訪問でしたが、それが最後の訪問となってしまいました。
2006年に開園した銀河庭園は今年の10月14日で18年の歴史を閉じました。
来春から開くことはなくなってしまったのです。


チェルシー・フラワー・ショーで何度も受賞されたことがあるイギリスのガーデンデザイナー、バニー・ギネス氏によるデザイン。
本物感あふれる凝った造作物が点在する広い庭です。

2016年からは吉谷桂子氏がスーパーバイザーとなって、さらにこの庭の魅力を引き出すよう、手をかけてこられました。

本当に素晴らしい庭で、たった1回訪問しただけでも、この庭がなくなってしまうのかと思うと、心から惜しいと思い、切なくなってしまいました。
農薬もなしで、ここまで美しく、愛情をかけて庭を作ってこられたガーデナーの方達の心中はいかばかりかと・・・

 

ザ・フェアリー The Fairy

イギリス 1932年
Ann Bentall 作出

銀河庭園のローズガーデンにて撮影

作出者のAnn Bentall氏は、夫と共に、アマチュアローズブリーダーであった牧師 Joseph Pembertonの庭師を務めた人です。
今でもあちこちで使われている「バレリーナ」もこの方の作出。

ザ・フェアリーは花付きがよく、秋も遅くまで咲くそうです。
こちらの庭ではアゲラタムの紫と。まさに妖精カラーといった色の取り合わせが、可愛らしい。

 

銀河庭園のローズガーデンは、吉谷桂子さんが宿根草などを加えてリニューアルを手がけられました。

ドーム型のローズアーバーの下で道が交わる。

今は枯れ色ですが、過去写真を見ると、夏はアルケミラモリスの黄緑色がとても鮮やか。

ドーム型のローズアーバーの外側には、ブランコが4つ設置してあります。
ツルバラが絡まっているので、春はうっとりするような香り包まれ、ブランコに揺られながらすてきな眺めを楽しめたことでしょう。

 

このローズガーデンでもう一種たくさん咲いていたバラがあって、名前を控え忘れてしまったのですが、チェリーボニカでしょうか?

この庭が本領を発揮する春にも訪れてみたかったです。
銀河庭園、次回はローズガーデン以外の庭を紹介します。